「FRONT」関連

戦争のグラフィズム―『FRONT』を創った人々 多川精一 著)
原弘について
原弘と「僕達の新活版術」――活字・写真・印刷の1930年代(川畑直道 著)
岡田桑三について
太田英茂多川精一 著)
戦時中のモンタージュ合成技術
兵器生活内、「FRONT」戦時下の東京号写真の使い回し
古書日月堂の「池袋西武新春古本まつり Web版目録」でFRONT陸軍号(中国語版)
写真はものの見方をどのように変えてきたか第3部 再生

戦中に日本のプロパガンダに携わってきた人たちが、ディズニーの「ファンタジア」を見て。以下引用。

ガリヴァー旅行記」にはそれほど驚かなかった政岡憲三は、それから一ヶ月後に、こんどは軍が占領地から押収してきたウォルト・ディズニーの長編「ファンタジア」を、瀬尾やスタッフといっしょに見せられたときには、声もなかった。
 試写室から三○○メートルほどの仕事場にもどるまで、だれもがうつむいて歩き、ひとことも口をきかない。「大変な国を相手にしちまったな」
 ため息とともに、みなの想いは同じだった。

「太平洋アニメ作戦」小野耕世、大コラムより。週間新潮の増刊。「桃太郎・海の神兵」を作った人たち。

同じころ、シンガポールで接収したというアメリカ映画「風とともに去りぬ」とディズニーの「ファンタジア」を、「対敵研究資料」という名目で参謀本部第八課から借りてきて、社の内部で映写したことがあった。(中略)それまで日本の白黒映画しか見たことのない私はただ呆然とするだけであった。(中略)こうして私たち自身、この時点でアメリカの宣伝に負けていたのだった。

「戦争のグラフィズム」多川精一より。平凡社ライブラリー。「FRONT」を作った人たち。